仏壇の基礎知識
- 仏壇とは
日本に仏教が伝来し、白鳳時代(645~710年)に天武天皇がさかんに奨励する中で、貴族が競って持仏堂を建てるようになりました。この仏堂が仏壇の原形といわれ、それが家の中に入って、現在に仏壇の歴史を作ってきました。
最も古い原形は法隆寺に現存する玉虫厨子といわれ鎌倉時代から普及しはじめ、一般大衆に広まっていったのは、江戸時代からです。
仏壇は、自分の家の宗派の本尊とご先祖様をまつる場所ですが、大きさにかかわらず、仏壇は、仏教で説く世界の姿をかたどっています。 仏壇にはかならず、一段高くなった須弥壇と呼ばれる本尊を安置する壇があり、須弥壇(しゅみだん)とは、仏教世界の中心にそびえ立つ須弥山をたとえたものです。
仏壇は家の中にむかえた仏堂、すなわちお寺と同じなのです。
お仏壇を一家の心のよりどころとして常にきれいに正しくおまつりし、少なくとも朝夕には家族揃って御仏に合掌しご挨拶する習慣を養いましょう。
- 仏壇の選び方
まず最初に据える場所を決めます。
①:神棚と向かい合わせに置かないようにしましょう。向かい合わせに置いてしまうと、どちらかに礼拝をする際、どちらかにお尻を向けてしまうことになり、神仏に対し失礼です。
②:心静かに、日々の礼拝のしやすい場所にしましょう。また、仏壇の上に物入れがあるところは避けましょう。仏壇の上に物を置くことも避けましょう。
③:仏壇の向きは宗派に良い諸説がありますが、どの宗派も北は避けているようです。
④:礼拝する時の目の高さより少し高い位置に本尊が位置する大きさがよいでしょう。 また、周囲と合わせた大きさがよいでしょう。部屋が狭い場合はタンスの上などに置くこともあるかと思いますが、揺れて際に落下しないようしっかい固定する必要があります。
⑤:仏壇以外にも本尊、位牌、各種仏具、等々が必要になります。すべて宗派に見合ったものが必要になります。ご予算に合わせてご用意いたします。 - 本尊のまつり方
仏壇は本尊をまつるところですので、本尊を迎えてはじめて礼拝の対象となります。お寺に相談し宗派に見合った本尊を迎えましょう。また、大きさは仏壇に見合ったものにしましょう。
本尊は一体安置が原則です、一つの仏壇に異なる本尊をまつることはさけましょう。